INTERVIEWS

本プロジェクトを主宰する藤田香織が、リユースTシャツプロジェクトを共に盛り上げてくださっているクリエイターの方々をお迎えし、対談させていただいております。その会話から見えてくるリユースTシャツは、このプロジェクトを15年続けている藤田にも、とても新鮮に映ることがあります。

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INTERVIEW 02田村 美奈子 さん(暮らしプランナー)後編リユースTシャツを思う存分楽しみたい!

UPDATE: 2017/02/03

身近なところから、リユースTシャツを広めたい

藤田:美奈子さんは、何枚もリユースTシャツを買ってくれているけれど、普段の生活ではどういう風に活用しているんですか?

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田村:特別でなく、当たり前の感覚で取り入れてます。私自身が子どもとペアで着たり、お友達の誕生日のときにプレゼントさせてもらったりして。あとは、お客さん参加型のワークショップを実施する時に、スタッフ3、4名と一緒にリユースTシャツをスタッフTシャツとして着たり。

今後、10人、20人のスタッフ規模のワークショップをおこなうときは、オーダーして作りたいな、と思っています。私の夢リストの1つとして入っています。

藤田:夢リスト、素敵。嬉しい。

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田村:あとは息子の学校の運動会とか人目に多くふれるときに、リユースTシャツを着ているんです。「なんで?」って聞かれたくて。「なんでタグがついているの?ひっくり返しだよ?」って聞かれると「友達がやっているプロジェクトでね…」って話せるから。反応は色々ですけど、でもコミュニケーションのきっかけになることは間違いないですね。

藤田:それ、まさに私が目指していることです。「タグをあえて出して着て、そこから会話が始まるよ」と常々お客さんに言っています。リユースTシャツを初めて着る方は「ちょっと恥ずかしいから」って切っちゃうんだけど、それが会話につながるって知ってる人は絶対に切らないの。切らないで、そのまま出して、人に伝えてくれる。

そういう意味では、美奈子さんは、本当にメッセンジャーですよね。私が良いと思っているものを本質的に理解して、伝えてくれて、すごく励みになるしありがたいです。

田村:私はみんなに「いいよね」という共感共鳴を広げていくのがすごく好きなので、リユースTシャツプロジェクトを伝える役にはなれるかな、と思っています。

藤田:先日イベントで使っていただいたスタッフ用のリユースTシャツのサイズは全部メンズのLでしたが、男の子はそのまま、女の子はアレンジして着てくれましたよね。その場にいた美奈子さんの「いいじゃん、いいじゃんLサイズ。切っちゃえばいいし」の一言にみんなが納得したことが大きかったと思います。

田村:最初は自分に合うサイズのリユースTシャツを探していたのだけれど、香織さんから「企業によってはメンズのLとか1つのサイズしかもらえない」とか「ものによっては幅も違う」という話を聞き、サイズに制限があること自体が本来のリユースのかたちなのかな、と思いました。

そこから「それなら、どう着こなそうかな?」という発想になり、思いきって切るようになりました。例えば、デザインがすごく気に入ったけれどサイズがメンズのLLしかなかったリユースTシャツは、友達が大きめのダンススクールのTシャツをアレンジしていたのを参考に、裾をじゃらじゃらに切って、のれんのようにしてみました。

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藤田:みんな、首回りを切ったりはするけれど、美奈子さんほどはやらない。私も首回りを着るくらいしかリメイクの方法は知らなかった。今美奈子さんが着ているTシャツも、何枚か布を切ってアップリケみたいに貼って作ったものですよね?

田村:これは、10代の頃に買ったハンカチの一部を貼ったんです。薄地で手触りが良くて、絵がかわいいお気に入りのハンカチがあって、学生時代はお弁当を包み、子どもが生まれたらスタイにしたり自分のヘアバンドにしたりしていたんだけど、本当にぼろぼろになってしまったんです。ある時ついにビリビリって切れちゃって。それで、イラストだけ切り取っておいたんです。

このTシャツはたまたまワントーンで色がなかったので、色味をつけるのにぴったりだと思って、ここに、切っておいたそのハンカチを貼りました。

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藤田:裁縫が得意じゃない人は「リメイクなんて無理」と思いがちですが、美奈子さんのやり方は切りっぱなしだから「それなら私もできる!」って思えるんですよね。

リユースTシャツを通して、これから一緒にやりたいこと

田村:最近、私に共感してくれるママさんたちから、「リユースTシャツはどこで買えるの?」って聞かれます。私は行きたいところには行く、会いたい人には会う、というタイプで自分の足でいろんなところに行くのでリメイクTシャツはイベントの時とか、香織さんに会った時に買っているんだけど、ママさんの中には、お子さんが小さくて、なかなか出かけられない人もいて。そういう人に「ここなら買えるよ」っていうウェブショップやお店を紹介できると嬉しいです。

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藤田:手に触れる機会、目に触れる機会は増やしたいです。常に商品を置いておいてもらえるセレクトショップなどのお店も増やしていきたいですね。今は「安房暮らしの研究所」に置いていただいているのですが、今後は私の住む千葉県・九十九里エリアと、リユースTシャツがスタートした東京都・代官山エリアを中心に、お取り扱いいただける店舗を増やしていきたいと思っています。

田村:あとは、自分のプロジェクトのスタッフが増えたときに、リメイクTシャツでスタッフTシャツを作りたいです。その時は自分でデザインも考えたいです。

リユースTシャツを通じた地域活性化もしたいです。18年ぶりにUターンした群馬県での生活がスタートしてから2年半たったんですが、頻繁にある地域のイベントでは、今は市販のTシャツにプリントしたイベントTシャツを着ていることに気付いたんです。こういうイベントは田舎でこそ多いので、もっと地域との関わりを深めて、市販のTシャツではなくリユースTシャツでイベントTシャツを作りたいです。

藤田:地域活性化にリユースTシャツを活用するとは、素敵なアイデアですね。その時は、私も群馬県に行きますね。

田村:ぜひぜひ

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撮影協力:MONKEY CAFE

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暮らしプランナー
One’s work(ワンズワーク)主宰
一児の母でありライフオーガナイザーとして、『住育』の視点からママが太陽になれる暮らしの仕組み作りを、片付けや収納の面からサポート。またインテリアコーディネーターとして、リノベーションを中心とした空間プランニングを手がける。古くなった建物に新しい命を吹き込むと共に、DIYを取り入れ、ひと手間かけて自分らしい暮らしを育むメソッドを提案している。